コンセプトコンセプト


ひとり暮らしからはじまった家具づくり

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思い返すと、若い頃から自分の部屋づくりには強いこだわりがあって、家具に限らず照明やヴィンテージの小物などを集めてはディスプレイを楽しんでいた。家具そのものというより、空間を作る、ということに当時から興味があったのだと思います。

ある時借りたアパートでのひとり暮らし。その部屋は、既製のものに囲まれていました。気持ち良い空間を作ろうとしても思う通りにいかず、自分の感覚に合う家具も見つからない。そんな中、当時手がけていたリフォーム業で出た端材を使って、自分の納得いく家具づくりに試行錯誤するようになりました。

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ひとつの家具ができると、周りに置くものも統一されたものでないと気が済まない。木材の色や木目の向きなど、些細なことも気になって仕方がない。ひとつのテーブルを作ったことが、他の家具を作ることに自然とつながっていく。こうして、ありふれたアパートの一室だった部屋が、自分にとって気持ちの良い空間になっていきました。自分が格好良いと思える空間に少しずつ。それがおもしろくて夢中になれることでした。

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自分にとって格好良いと思えるものは、美しくバランスの整ったものだと考えています。家具で言えば、縦横の寸法や、引き出しの位置、扉の厚みや木枠の幅など、他にも様々なバランスが存在します。バランスが整っていないものを前にして、どうしようもない違和感を感じることがあります。それは、家具を置く空間、暮らしの空間でも同じように。こうした感覚は、家具づくりを始めた頃から今に至るまで、ずっと変わらないこと。自分にとってのものづくりは、そんな違和感を解消することでもあります。

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hiro furnitureの家具には、どこか懐かしさを感じるかもしれません。それは、自分が幼い頃に見ていた記憶が根底にあるからだと思います。昭和の商店街、店に並んでいるのは古い箪笥(タンス)や机、たくさんの引き出しがついた棚や、積み上げられた木箱など。人工的な素材がまだ少なかった頃、家具職人が作った木の風合いをまっさらに感じられる日本の家具。そんな風景がhiro furnitureの原点にあるのです。


hiro furnitureが大切にしていること

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細かなバランスが全体の大きなイメージにつながる。それは、素材選びについても言えることです。hiro furnitureではできる限り合板や集成材といったものを使いません。木の風合いそのままの無垢材の良さは、そうでないものと比べてみればすぐに分かります。中でも、家具づくりで統一して使用しているホワイトオーク材は、きれいに色が入り木目が美しく浮き出る。同じ無垢材でも、広葉樹が持つ風合いは特別です。

木材に限らず、金属や革など、hiro furnitureで使う素材はすべて重厚感があり、触ったときに本物と感じられるもの。見た目の質感だけでなく、経年変化で味が生まれ、使い込むほどに愛着の生まれる大切な家具たちに育っていきます。

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でもこうしたものの多くは、手に入りづらいものだったり、手間のかかるものだったりします。それだけ、高価なものでもあります。加工したものや既製の素材を使えば、費用も手間も抑えることができるでしょう。機能を満たすだけであれば、規格どおりのものをお客さまに安価に提供することもできます。でも、そうしてできあがるものは、hiro furnitureにとって意味のないものになってしまう。

たったひとつのものを作るだけでも、素材選びや工程において多くの選択肢があります。分かれ道に立ったら、いつでも高いハードルを選ぶのがhiro furnitureの理念。近道することなくものづくりにこだわり、試行錯誤を繰り返してできあがるもの。手間も、コストも、時間もかかるからこそ、手に入るもの。それが、本当に価値のあるものだと考えています。

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私たちにとって最も大切なことは、hiro furnitureを信頼して頼んでくれるお客さまに、いかに喜んでもらえるのか、それがすべてです。

家具はもちろん、それらを置く住まいは人生で最も大きな買い物でしょう。そんな大きな買い物を任せていただいているのだから、最高に良いものをお届けしなければいけません。

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こうした想いは、hiro furnitureのものづくりに携わるスタッフ、そして連携してくれる職人たちに共通していることでもあります。

暮らしに長く寄り添ってくれる家具、心から満足して人生を過ごすことができる家。大切なものを作り上げるためには、素材選びだけでなく、高い技術と心配りも必要です。

どんなものでも、できあがった時には必ず目に見えない部分が生まれます。作り上げていく一つ一つの過程にはいずれも大きな意味がある。最終的に目に見えない部分であっても、その積み重ねが長く使い続けられる価値あるものを生み出すのだと考えています。

ものづくりに携わる職人として、こうありたい、こういう仕事を果たしたい、そんな人間としての高みを目指す人たちが、hiro furnitureを取り巻いています。

目に見えないところにこそ、心を込めて仕事をする。現状に満足せず、常に技術を磨いていく。そんな自分の仕事に対する誇りが、大きな信頼関係につながります。

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hiro furnitureの作る家具は、長く使い続けるほどに味わいを増す家具たちです。そんな家具が並ぶ格好良い空間で、心から気持ちよく過ごしてもらいたい。それが私たちの願いです。

そのためには、お客さまの暮らしのスタイルを踏まえ、ご要望を適切にくみ取る必要があると考えています。お客さまが持つそれぞれの好み、世界観を、hiro furnitureが形にさせてもらう。その過程が、特別なものを生み出します。独りよがりではなく、要望をしっかりと形にできるからこそ、長く暮らしに寄り添える家具や、空間づくりにつながります。

お客さまの信頼にどこまでも応えていくこと。家具づくりから空間づくりまで、すべてに妥協せず追求し続けていくこと。それが、hiro furnitureが変わらずに大切にしていることです。